人生の方向性を決めきれず大学院まで進学したものの、研究者としてもやっていく自信や能力や情熱も無く、一方で結婚もしたい、そんな消去法的な思考プロセスを経て、メーカーへ就職したのが1998年。幸い、初めての就職氷河期からITバブルに向かう時期で、氷河期がゆるんだタイミングの良さもあったのでしょう。文系院卒という当時としてはやや珍しい履歴でしたが、幸運にも就職することができました。
その後、Uターン目的の転職を一度経験し、既に20年以上会社勤めをしてきました。その間にインドネシア、オランダ、マレーシアと3か国、それぞれ3年、2年。マレーシアは5年目を海外で過ごすこととなった(具体的には「キャリア紹介」参照)。
多分商社なんかだともっと海外経験を積む人がいるでしょうし、生活・仕事環境がもっとハードな国に赴任している人もいらっしゃることと思います。メーカー勤務ということもあり、手当関係も十分生活していけるだけのものをもらっているので、駐在員としては、随分恵まれた環境だと思います。
海外生活を10年以上過ごしてみて、海外で駐在員として働くという選択肢も悪くない、ということを伝えていきたいと思っています。
「海外で生活する」というと、日本の会社を飛び出して、海外で起業や現地採用として生きていく、という道も紹介されますが、急激な環境変化に及び腰になる人も少なくないでしょう。特に、家族がいれば、大きな変化を選択するのは、日本社会ではリスクが高いし、終身雇用制が根強い日本企業で採用されている身であれば選択しにくい方もいらっしゃると思います。
ここでは、自分の経験に基づいて、選択肢の一つとして、駐在員というキャリアプロセスを通じて、これからの新しい生き方・未来を作るステップに挑戦、という視点で、自分の過去の考えを記していきます。
これから、世界はよりフラットにかつ不確実になっていきます。日本は人口減が進み市場が小さくなっていくので、どんなに財政出動しても過去のような経済成長は難しくなっていきます。
でも、日本政府が財政破たんしても、今の会社が倒産しても、自分と愛する家族の生活は何としても守らなきゃいけない。これから、まだ何十年も生きていかなくちゃいけない自分たち、変わっていく世界の中でどう生き抜いていけるのか、考える一つの参考になれば幸いです。
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