駐在の孤独感を軽減する方法とは
海外駐在しているといろいろな悩みが出てきます。
文化や習慣の違いによってローカルメンバーとのギャップを感じた時、ローカルとうまくコミュニケーションができない時、日本の対面部署がこちらの状況に理解が無い時、そもそも日本人がいない時等々。
駐在員それぞれが置かれた環境ごとに、こういった孤独感を感じる場面があるのではないでしょうか?
駐在3か国、10年経験してきた自分でも、未だにそういう気持ちは持ちます。今は、そんな悩みが生まれるのは駐在員の宿命だと割り切っています。ただ、割り切ってても、孤独感が無くなるわけではありません。
ここでは、駐在している国から見ると「社会の異者」である「駐在員」だからこそ感じる孤独感について、前半は軽減方法のアイデアの紹介、後半は悩みとの付き合い方について述べます。
社内で愚痴相手を見つける
当然、業務はローカルと推進しており、世間話もしていましたが、それでもやはり日本語でぼやきたいときもあったし、日本人しか感じない気持ちや感覚が共有できない時もありました。
そういった時は、用もないけど日本に電話して、先輩や上司に話を聞いてもらうことにしていました。
この時、幸いだったのは、日本側の窓口が海外赴任経験者が多い部署だったので、そういった気持ちをよく理解できる人達だったこと。駐在の気持ちが分かる人がいることはとても心強いものです。
駐在員の孤独を軽減するために、自分の会社(日本側)で相談相手(愚痴相手)を見つけるのが結構大きなポイントです。会社の中で見つけるメリットは、仕事の相談もしやすいから。ただ、仕事の話を駄々洩れにしたり、時には悪口になるかもしれない愚痴をこぼすので、信用できる相手しかだめですが…。
社内に相談できる人がいない時
駐在仲間
自分の場合、業務の関連で知り合った他社の経理や管理部門の人と飲み会を開き、交流会を催していました。特にコロナの後は、Web飲み会が一般的になって、以前より一層交流がしやすくなりましたね。
同じ地域のご近所日本人
現地の日本人のクラブ活動に参加する、というのも主流ですね。駐在員が多い地域なら、見かけた日本人に声をかける、というのも一つの方法。多くの地域で日本人は固まって住む傾向があるので、頻繁に日本人を見かけたり、同じアパートに日本人が住んでいてエレベーターでばったりといったパターンもあります。
また、子供がいる場合は、学校や幼稚園がきっかけになりやすいですね。
自分がオランダにいた時は、知人から紹介された海外駐在員の方の「ご近所会」に参加させてもらいました。これは、近所の日本人駐在員の単なる飲み会。業種はばらばらでしたが、それぞれの苦労話を聞くと、参考になる話も多くありました。
その他、駐在員が多い都市だと大学OB会や県人会に入る手もあります。日本人会に問い合わせるのが手っ取り早いです。また、日本人駐在員が多い都市なら、フリーペーパーや在留邦人向けのWebを見ることでそういったきっかけは見つけやすいです。
SNSの活用
一人駐在のオランダ時代の孤独感はフェイスブックで旧友とつながることで、だいぶ紛らわすことが出来ました。旧友中心での交流で、精神的にリフレッシュすることができました。
また、匿名のツイッターで愚痴を言ったり情報交換できるネットワークに息抜きの場所を見つけることも有効。ただ、記録が残っていくことや高い拡散性があるので、情報発信には配慮したいもの。
外部相談機関
海外 こころのヘルプデスク24時
海外こころのヘルプデスク24時は、海外在住者と渡航前・帰国後の方がいつでも無料で利用できるこころの相談機関です。
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上記3サービスは会社と関係ないので、人によっては相談しやすいかもしれませんね。
駐在員が孤独を感じた時の相談相手まとめ
海外駐在員の孤独を感じた時の相談方法を記載してきましたが、下にまとめの表をつけておきます。もちろん、家族に相談することも一つの選択肢で、それだって十分心強い支えになりますが、こういった「誰かの意見を聞く」選択肢は多いに越したことが無いですね!
孤独感は完全に消せないことを受け入れよう
日本とのつながりをあきらめて(?)ローカルとだけつながって生きていく方法もあるでしょうが、残念ながら生まれ育った文化・習慣は拭いきれない部分が残りますよね。それは自然なことだし、自分のアイデンティティの話なので、むしろ大切にしたいもの。
絶望的なことなのかもしれませんが、「駐在する限り、孤独感とは付き合っていかなければいけない」という事実を受け入れる気持ちが必要なのではないか、と考えます。
駐在の孤独感を受け入れるヒント
ここで、そいういった気持ちを受け入れる考え方のヒントを一つ。
海外駐在に出て、周りとのギャップや孤独感を感じる環境は、「自分とは何か」と内省する良い機会。自分の生き方や感じ方を研ぎ澄まし、「自分はどう生きたいのか」を考え、次の人生のステップに踏み出す助走期間と受け止めてはどうでしょう。
別に次のステップは転職や移住といった大きな変化でなくてもいいのです。これからどんな生き方をしたいのか、そんなことでいいのです。
日本と違う環境に身を置くことで生まれる駐在の孤独は、自分は他人と同じでないことを自覚し、自分で考え生きていく力を身につけられるようになる良い機会なのです。
孤独感を押しとどめる必要はない
当ブログでも、悩み事相談メール頂ければ、できる範囲で海外赴任悩み相談にのります。
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