現役駐在員が考える「駐在員の役割」とは

「駐在員の役割」って?

もちろん、営業や管理や経営や技術、それぞれの専門性を持った役割をもって派遣されているのですが、そういった専門分野を取り除いて、もっとコアな部分で求められる駐在員の役割ってどんなことなのか?

常々考えていて、以前Twitterで現役、OBの駐在員の方が思う「駐在員の役割」を聞いたことがあります。

今回は、「駐在」という仕事が気になる方に、現役/OB駐在員が思う「一言でいう駐在の役割」のご紹介と、自分が思う駐在員の役割について書きます。 


現地と日本のサンドイッチになる宿命

先に、まとめてしまいます。

・立ち位置の程度はあれ、日本本社と現地事業体の間に立つ

・本社側の思いを現地に注入する側に立つか、現地の思いを前面に立てるかは、それぞれ図にするとこんな感じですね。左右にある日本・現地事業体にサンドイッチされている立場がまさに駐在員。立ち位置は図にあるように、人や会社といった属性によってばらけると思いますが、サンドイッチになるのは宿命だと割り切りましょう。


役駐在員が一言で語る「駐在員の役割」

それでは、Twitterに投稿されたナマの意見を覗いてみましょう。

 本社の思いを形にする立場

まずは、本社に近い立ち位置のコメント。上の図で行くと水色側ですね。


現地の防波堤

現地側の立場で日本の矢面に立つスタンス。今度は、先ほどの意見の反対側、図のピンク側の見解。

その間

上の図で行くと白色の部分の立ち位置です。もうちょっとニュートラルな立場を表現しています。

皆さん、立ち位置の違いこそあれ、最初の図で示したように、日本と現地の二つの事業体の間を取り持つために汗をかく姿が目に浮かびますね。


自分が考える「一言でいう駐在員の役割」

じゃあ、自分が「一言で駐在を表すと」と聞かれたら、どう答えるか?

冒頭の自分のツイートにこう書きました。

・接着剤
・潤滑油
・触媒
・橋渡し役

なんというか、駐在員の役割って二つの拠点の狭間に立って、良い化学反応を起こすために心・頭・体を使うことかな、なんて考えています。

世の中は、数学の問題と違って「これが絶対の正解だ」って言えること、なかなかないと思いませんか?

スパっとした答えが無いことが多いだけに、客観的で合理的な意見で共感を得て、立場の違いによって発生するギャップを埋めることがキーですよね。文化の違いがある海外事業ならなおさら。

そこで、双方に挟まれる駐在員の出番。駐在員は両方が見える立場なんですね。だからこそ、フェアに判断できる。白黒つかない課題に程よいグレーな回答を作ることができる。これこそが駐在員に求められる役割じゃないかな、と思っています。


駐在員の役割は、誰でも果たせる

駐在員って役割、難しそうですか? 大丈夫です。特殊技能なんかいりません。相手の話を聞いて、考えを理解し、全体最適は何かを考えることができれば、十分務まります。誰かの意見を聞いてFine Tuneする、誰かの仲を取り持つ、なんて日本の生活でも普段から何気なしにしてませんか?

繰返します。見て、聞いて、考えて、行動する、それだけです。相手とコミュニケーションしたいというパッションを持っていれば誰でも十分に務まる役割なのです。「駐在員の役割」なんて書くと難しく感じますが、大したことじゃないのです。ただの仕事なんですから

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