駐在員用語集


ツイッターの駐在員界隈では、駐在員が置かれている環境を3文字のアルファベットで表すネタで定期的に盛り上がります。たかだか3文字、されど3文字。なかなかに含蓄が深く、わかる人にはしみじみと味わえる言葉ばかりです。

駐在経験者には「あるある」とうなずけるし、駐在員に興味がある方にとっては、駐在員が置かれた環境をリアルに感じられるものばかりで、駐在(の一部)をイメージする参考になります。では、駐在用語7つ紹介しましょう。

 1. OKY=お前が 来てみて やってみろ

駐在員使用率80%(推定、超適当)の、駐在界隈では古くから語り継がれている伝説的な用語

駐在員やローカルと進め方を相談することもなく、現地事情を知らぬままいきなり一方的に「やれ」という指示。やむを得ず受けたら「いつ出来る」「あれはどうなった」「追加でXX」と言いたい放題、フォローし放題。

OKYは、そんな環境に置かれることもある駐在員達の心の叫びが天に届いた時に生まれた言葉なのかもしれません。日本企業の国際化が進んでもこの現象はいつまでも消滅しないため、デジャブを感じることもあり、実は駐在員世界は永久ループの中に閉じ込められているのではないかと思うこともあります。ゴンさん(@gontasan1992)のTweetが全てを物語っています




2. EMO=英語の メールを 送ってくれ 

@gontasan1992
たった一本のメールで済むことすら、なぜか駐在員をはさむ。伝言ゲームに巻き込まれる駐在員としては付加価値ゼロ、場合によっては説明不足のために一層手間がかかることもあり、安易には受けないほうが良いケースが多くあります。そんな思いにも関わらず、とにかく何でも駐在員に頼る日本本社への思いが凝縮された言葉がこれ。

駐在員的には「あなたと一心同体でもないので、思っていること全てを伝えることはできないから、自分でコミュニケーションして」と冷静に思うのですが、日本にいると、外国人への心理的距離からか、駐在員と一心同体になれる(なりたい)という魔法がかかる人達が少なからずいるようです。

自分は、まだ成長余地がある後輩にこんな症状が出ていたら「つたない英語でもよいから自分でパッションを伝えて。困ったらサポートするから、まずはぶつかってみて」とアドバイスすることにしています。


3. マルナゲドン

@YASU_expat
よくわからないまま、進め方も何も検討することなく、日本本社が他人事として、現地に適当に展開されてきた丸投げ仕事を表す言葉。現地側は、依頼や指示そのものが適切かどうかの検証から始まる、なかなかやっかいな生き物。遭遇したら、これを送ってあげましょう。


4. OSO=お前 そこに おったやろ

かつての駐在員が、あたかも駐在経験のない純ドメスティックな社員だよ、という顔でOKYな指示を飛ばしてきたり、「あれ、なんでできないの?」なんてはしごを外す行為も往々にして起こります。

そんな、駐在仲間だったと思っていた人に裏切られた時に放たれる言葉

指摘をすると、あたかも初めて知ったかのようなリアクションは、演技なのか、物忘れなのか判断に苦しむケースも。郷に入れば郷に従え、とは言いますが、せっかくの貴重な駐在経験が単なる思い出となり、引き出しの奥にしまわないよう、自戒を思わせる言葉でもあります。

5. SMH=出張 前に 話しとけ

出張に来て、いざ現地で話をする時にサプライズを持ってきて、準備がくちゃくちゃになった状態で会議や打ち合わせに挑もうとするチャレンジャーに使われます。一昔前の「聞いてないよー」(by ダチョウ倶楽部)ですね。

事前に根回し・コンセンサスを作ってスムーズに仕事が回るように配慮している駐在員を困らせる目的か、単に仕事の進め方が悪いかのいずれかのケースがほとんど。

6. OSM=お前の 出張 目的は

出張目的が「仕事」ではなく「海外に来ること」になっている人を指した言葉海外出張してきても、昼は生気なくダンマリ、なぜか駐在員が日本からの出張者の代わりに説明・議論する。ところが、そういう人に限り、なぜか出張予定が土日にくっついていて荷物にはゴルフバッグがあったり、夜行性動物の様に日が暮れると生気が蘇ることもあります。類例にODN(お前 誰やねん)も。

7. ODN=お前 誰や ねん

子会社だから、関連会社だから言うこと聞くの当たり前でしょ、という、日本から上から目線で指示を出す輩に使われる。

また、出張して来たのにダンマリで仕事をしにきたように見えない人へ使う言葉。(類語:OSM お前の 出張 目的は)。

いずれにしても、仕事を一緒に仕事する力も意欲もない人を見たら湧いてくる言葉です。

終わりに

いかがでしたでしょうか。他にも色々ありますが、駐在員が置かれている環境をリアルに表していそうな用語をピックアップしてみました。

たかだか3文字ですが、どれも日本と現地のはざまで汗をかくリアルな駐在員の姿を感じさせてくれるものばかりです!

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