海外転職を考えている人へ


海外転職=手段 を忘れずに!

 
海外転職ではなく、今いる会社の中での海外駐在を勧めるには理由がある。転職や移住ほど大きな環境変化を伴わないため、海外生活を実現する手段として、挑戦しやすい選択肢だと考えるからだ。

転職を考えるきっかけは、もちろん人それぞれ。自分の場合はUターンが理由だった。転職前の会社は今でも好きだし、同期とは今もSNSでつながっている。人によっては、仕事の内容が希望しているものではない、自分の実力を活かせない、昇格の望みがない、ブラック企業等々いろいろあるだろう。同じように海外転職を希望する理由もきっといろいろあり、キャリア形成に有利になる、日本を離れたい、幅広い視野を身に着けたい等色々あるだろう。そういった各個人の動機を否定する気はない。 


ただ、伝えたいのは、海外転職は「手段」であり、「目的」ではない事。さらに言えば、海外で働くことだって、目的ではなく、手段だということ。目的は、自分が考える理想の人生を追究することで、転職や海外勤務はその実現の手段であるということは肝に銘じておかないといけない。

「理想の人生」なんて大きくて漠然としているかもしれない。心配は不要。それを探し求めて生きているわけだから、今すぐに答えが無くてもよいし、今思っていることを未来のどこかで方針転換しても構わない。大切なのは、常に行動する前に「なぜ?」「何のために?」「自分が望ましいと思うことか?」といった本質的なことを考える事。

自分の考えをしっかり持っておかないと、Webにあふれる海外移住情報や、転職支援会社の情報に右往左往されてしまうことになりかねない。

まずは、自分がどうしたいのか、そして、なぜそう思うのか?そこを落ち着いて掘り下げて考えてほしい

その結果として、今の環境を変えないといけない、という結論が導き出されるなら、次にそれをかなえる手段として転職、駐在員(出向)、移住などの検討を始めればいい。


海外転職サイトは転職ありき


海外転職向けサイトから入ると、転職ありきなので、「なぜ海外転職したいと考えるのか」という一番大事な点の掘り下げが足りなくなる可能性がある。

転職は結構大きな人生の変化点。仮にそれが失敗だったとしたら、また別の会社に入りなおさないといけない可能性だってある(知っている人で、日本の自動車メーカーから、企業文化が全く異なるファーストリテイリングへ転職したものの、すぐに製薬会社へ転職した方がいる。詳しいことは分からないが、製造業とユニクロでは企業文化が違い過ぎたのではないだろうか)。

海外駐在は「転勤」で、今いる会社に籍を置いたままになる。海外赴任がどうしてもあわなかったとしても、日本の元の会社に戻るだけなので、転職ほど大きな影響はないだろう。


海外転職を考えている人は、「自分がどういった人生を送りたいか」という考えに基づいて行動を決めていってほしい。一度しかない人生をリスクを減らしながら生きていく観点から見ると、転職しか本当に選択肢がないのか、という検証はゆっくり考えるだけの価値があるポイントだ。

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