現地採用という方法もあるけど

現地採用と海外駐在の違いのリアル



海外で働く!ということで現地採用を思い浮かべるケースもあるが、同じ海外で働くと言っても、駐在と現地採用では結構大きな違いがある。ここでは、経済的な観点から少し現実的な話を。

感覚的には、日本と同じ(かそれ以上の)給与水準を保証されるのが駐在、現地物価水準の給与水準となるのが現地採用といったところか。

子供をインター校に通わせるなら150200万円位はかかってしまうし、日本人学校でも学費だけで30万円位かかる。現地採用ならそれも自己負担。大企業の中には、インター校の学費を全額負担してくれるころもある。

家賃だって現地採用なら自分の給与から出す(欧州の場合は不動産価格が下がらないので、住宅ローンを組んでも金利支払いだけで済ませられるといった、現地での生活方法も当然ながらある)。10万円の家賃を会社が出すか、自分で負担するかで、年間120万円も実入りに差が生じるわけだ。学費なら200万円。これだけで300万円も経済的な差がある。

他にも、駐在者なら医療保険や各種手当がついているので、経済的なメリットは小さくない。特に家族がいる場合は良く考えたほうが良い。現地採用でも各種条件に交渉余地はあるようだが、駐在と同条件は期待しない方が良いだろう。

日常生活でも差が出てくる。

例えば、駐在員だと、なんやかんや言いながら高い日本食材を買ったり、クオリティの割に高い日本食レストランに行くことも少なくない。それによって、精神的に日本とつながっている気持になり、ストレスを和らげる意味もあると思う。

ローカルの人がそうした生活をしていないように、現地水準の給与である現地採用だと、常日頃から駐在員と同じ頻度で高い買い物をするわけにもいかない。

いろいろなリスクを考慮して考えよう

なので、基本的に両者には大きな違いがあると思った方が良い。現地採用を勧める人もいるが、独身や配偶者が現地人ならそれも有力な選択肢だが、家族を養わないといけない場合は、経済的リスクを負って、生活の選択肢を狭めることはしない方が無難だろう。

もちろん、何度か駐在をして、自分がもっと海外にどっぷりとつかって生きていきたい、会社の力を活用しなくても生きていけそうと思うなら、思い切って現地採用や独立、起業の道を選ぶ方法もあるだろうが、環境変化が激しい現代に、わざわざリスクを招くことは避けたほうが良い。しなきゃいけないのは、どんな環境や社会になっても生きていける力をつける事。その点でも、正社員で駐在員、というのが経済的な生活の変動リスクを押さえつつも、新しいことにチャレンジできるお勧めでき、海外での仕事を思ったら、真っ先に(かつ真剣に)考える選択肢だろう。

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