相手との関係のとらえ方 日本と海外の違い

関係性についての日本と外国のギャップ

海外と日本で相手との関係のとらえ方の違いには結構ギャップがある。ここもよく理解しておかないと、海外駐在した時の悩みの原因になる。なので、今からそのギャップがあることを理解するよう心掛けたい。

ギャップについては、お金を介すると分かりやすいかもしれない。日本でありがちなのが「お客様は神様」という考え方。つまり、自分(達)はお金を払っている客だから、金を受け取っている相手側は言うことを聞くものだ、金を払う方が偉い、という考え方。
ところが、海外に出ると、例えばカフェでもお金を払う客が偉いわけではなく、金を払ってサービス(座席と飲み物)を求めている客と、対価(代金)に見合ったサービスを提供する店は対等な立場だと考えているケースに遭遇することもある。

例えば、オーダーをなかなか取りに来ないからと言って、カウンターにいる店員に注文しようとしても「今コーヒー作っているから、もう少し待ってね」と言われたことがあった。

先の考え方の違いに当てはめれば、日本的には目の前の客を優先させないサービス教育がなっていない店なのかもしれないが、客と店が対等な立場であるという立場で考えると、双方の都合が単に折り合っていないだけ、という考え方となり、店の教育やサービスが悪いわけでもない話になる。


日本の考え方から頭を切り替えよう


このあたりの頭の切り替えができると、海外駐在も少しは楽になるだろう。

赴任先の会社で、部下が自分の言ったことに対してすぐに対応しない時、外国人が怠け者だったり、言うことを効かない、という見方だと話し方もつい詰問調になってしまいがち。でも、彼ら/彼女らなりの考えに基づいているのではないか?そんな見方ができれば、自ずと、聞き方や話し方も どうしたの?とになってくるのではないだろうか。

日本では、従うことが重視される教育や家庭内の躾が行われてきた。
・ お父さんお母さんの言うことを守ろう
・ 学校のルールを守ろう
・ 先生の言うことを聞こう
・ 先輩の指示に従おう
・ 会社の上司の指示に従うこと等々。
その場のルールや規範に従うことが重視される。
その裏返しとして、自分が所属するグループや組織と異なるグループを異者とみなしてしまいがちで、時には対立し、敵対関係を生み出すことも珍しくないので、海外に出た時には注意が必要。
日本では、知らない人に声をかけない、かけられたら避ける、という発想も自分の所属する場を最優先させる考え方に基づいている。でも、海外はもっと各個人が独立した者として考える傾向が強いので、その場その場のルールや規範に従う、という考え方が通用しにくいことは知っておこう。


日本の相手との関係のとらえ方がそのまま当てはまらないのが海外。だからこそ、日本の考え方とは何ぞや?ということをしっかり理解することが大切なのだ。

駐在で役立つ人間関係のつくり方


じゃあ、どうすればい良いのか?

結局は、「駐在員に必要なスキル」で書いたように、相手の話をよく聞くことに尽きると思う。

海外は自分が知らない世界。

なら、その世界を理解するために話を聞いて、本を読んだり、いろいろ出かけたり、自分なりに経験を積んで理解をしていくことが大切になる。
駐在前にできることはあるのかといえば、もちろんYES
相手を理解するために話を聞くなんて、外国人だけにすることではなくて、日本人相手でも同じこと。これが日常の動作として身につけておけば、海外駐在した時、飛び込んだ組織になじみやすくなるだろう。

くわえて、日本のコミュニケーションの特徴を知識として知っておくと、より気持ちの持ちようを助けてくれるだろう。


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