駐在国を好きになってみよう


正確には、「その国の文化、風土、人を好きになる事」。海外赴任が決まった人に自分が贈っているアドバイスだ。これが海外駐在生活を上手くいかせるコツだと思っている。

海外駐在生活がストレスになる人の発想


海外駐在生活が上手くいかず、ストレスをためている人を見ていると、日本と同じものを求めすぎているように感じる。確かに、海外に住んでいても、電気製品や食材等、日本と同じもので生活することは(金銭的条件さえ許せば)可能。

でも、日本と異なる場所に住んでいる以上、物質的に“日本”を作り出すことができても、ソフト的(スーパーの店員や社会システム等)に日本と同じことを求めることは無理な話だ。

ストレスを溜める人の多くは、日本と駐在地の違いに出会うたびに「日本ではこうじゃないのに・・・」と比較し、がっかりしていることが多いように思う。

店員の愛想が無い、店で商品の品切れが多い、道路が渋滞している、店が不潔等々、枚挙すればいとまがない。違いを発見するたびに減点していけば、そりゃストレスも溜まり、辛い気持ちになりがち。


減点主義ではなく加点主義に


少し発想を変えてみよう。減点する要素があるなら、加点する要素もあるのではないだろうか?

例えばオランダのカフェやレストランなら、結構な確率で、サーブ後の客に”Everything OK ?“と店員が声をかけてくれる。気にかけていることがわかって、少し幸せな気持ちになる。

また、どこの国でも、買い物に行ったお店に目当ての商品が無ければ、”XXXに行けばあると思うよ“と、店員が他の店を紹介してくれて問題解決を助けてくれることも多い。

つまり日本より血の通ったコミュニケーションの機会が多い。
こんな感じで意外と、減点した内容を別のところで取り返せるのではないだろうか。


メリットデメリットをトレードオフしてみよう


当然、日本人ほど時間に厳しくないし、東南アジアの交通渋滞はひどいし、トイレは汚いことが多く、あきらめの境地に達さないとどうしようもないこともある。

でも、自分のいる場所が“日本”でない限り、日本と同じことを望むのは無理な話。上で書いたように、“日本ないもの”と“日本にはないもの”をトレードする発想を持つと、海外生活のストレスを減らせるのではないだろうか。

そのための視点が冒頭の「その国の文化、風土、人を好きになる事」。


これがあれば、日本でない場所にいるために被っているデメリットをトレードオフするための材料を見つけやすくなって、海外生活でたまりがちなストレスを減らすことができる。


日本に帰国してからも使える発想


この発想ができれば、実は日本でも生活が楽になる。

例えば同僚の良いところと悪い所をトレードオフする発想につなげると、人間関係のストレス軽減に活用できる。この発想の転換、しなやかさを身につけられるといろんな場面でストレスが減らせ、その後の豊かな人生をサポートしてくれることにつながるだろう。

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