海外駐在、特に海外生活が初めての方なら、期待と同時に、(いやそれ以上に)緊張や不安感じませんか?
そんな新しく海外駐在される方が持つ不安を少しでも和らげる目的で、今までの自分の経験をもとに駐在に大切と思われるエッセンスをまとめました。
もちろん、そういったエッセンスは経験者それぞれが持っているものでしょうが、3か国11年の駐在経験を持つ人間の一つの事例として参考になれば幸いです。
なお、当記事は、Twitter(@YASU_expat)の投稿内容(#新駐在員へのメッセージ)を充実・記事化したものです。配布や業務使用が可能なようPDF化もしました(ダウンロード用ファイルはこちらのNote記事の最下部にあります)。
エッセンスはたった6つ。しかもそんな難しくないことばかりです。
1.安全第一
駐在先ではあなたは「外国人」であり「マイノリティ」です。海外は、当たり前ですが、制度も習慣も考え方も日本人用にはできていません。ビザや日常生活など、現地の人のサポートがあってこそ成立しているものです。周囲への感謝や謙虚さと同時に、自分の目や頭を使い、生活や幸せを確保する行動を。日本と違う環境のもとでは、自力・自前で処理できる自信が持てない行動は起こさないことが基本。
2.駐在国を好きになろう
好きじゃない気持ちは、それとなく相手に伝わります。
ありがちなのが「日本とXXが違うからダメ」「日本だったらXXなのに」というグチ。外国が日本と違うのは当たり前。日本との違いは減点理由にするんじゃなく、「そう違うのか!」という面白さとして捉えて、駐在国の良いところを見つけるようにしましょう。
3.現地メンバーとコミュニケーションを取ろう
以心伝心(High-context)は世界共通じゃないんですね。
自分がアラーやキリストの信仰に基づく思考回路を詳しく知らないように、相手も八百万の国から来たあなたの思考回路は分かっていません。つまり、お互い共有していないものがあり、簡単には思いが伝わらないことが当たり前なんです。だからこそ、コミュニケーションを心がけましょう。コミュニケーションの多さに比例して、変な誤解や気持ちのズレが防止されます。
4.英語はツール、大切なのは中身と情熱
つたない英語でも、伝える中身と伝えたい情熱があれば、相手は聞く耳をもってくれます。コミュニケーションを恐れないこと。
例えば、気になる人の気を惹きたい時、あなたならどうしますか? 英語はツールですけど、そもそもツールって磨くために持つものですか?使うために持つものですか?そのあたりを考えると、英語の苦手意識を理由にコミュニケーションを取らないのは、本当にもったいないことなんです。
5.よい人であること
世界60か国で基本的な道徳を分析したオックスフォード大学の研究では、以下の7つの普遍的なルールがみられると報告されています。
1 家族を助ける
2 共同体の仲間を助ける
3 相互返礼
4 勇敢である
5 目上の者を敬う
6 公平な資源配分
7 他人の財産を尊重
日本人の我々にも理解できますよね。基本的な道徳観は世界中で共通しているってことなんです。全く違う相手とのコミュニケー
ションで、共通する土台があることへの信頼感があるか無いかで、ずいぶん安心感が違います。
もう少し言うと、「通じ合える部分があるはず」と期待を持つか、「全く共有するものは無い」という絶望を持つか、で同じ会話でも相手の受け止め方やアウトプットに違いが出てくるのです。
だからこそ、外国人に囲まれる海外駐在にあたっては、誠実さ・相手への敬意や思いやり・感謝の気持ちなど、人として当たり前のことを大切にすることが、大切なのです。
6.魔法の言葉「なんとかなる」
世界中の移民(外国に住む人)は2.7億人('19年、国連調べ)、海外に長期滞在している日本人は89万人('20年、外務省調べ)。心強いと思いませんか?これだけの人が海外に住んで生きているという事実に。
海外駐在しようとしているあなたは、その「たった」2.7億分の1、89万分の1。大丈夫、なんとかなります。楽天的に前向きに行きましょう!
終わりに
いかがだったでしょうか。海外駐在にあたって大切な6つのポイント、そんなに難しくないんじゃないでしょうか? 少しでも新駐在員の方の不安感が軽くなれば幸いです。
なお、上記の内容を配布・活用しやすいようにPDFにまとめました。説明に使いやすいよう多少改変していますが内容はほぼ同じです。ダウンロードPDFはこちらから。
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