海外駐在で人生を生きぬく力をつけられる
海外駐在では異文化に身を置き、新しい知識や経験を得ることになります。このことで、日本で自分を取り巻いていた環境を客観視することになり、ひいては、新しい環境にも柔軟に適応できるようになります。
「生きていく力をつけられること」は、自分の人生に保険を掛けられるようなものなんですね。別の言い方をすれば、人生の選択肢が増えること。しかも、会社員という比較的安心できるバックボーンを持ちながら。これが最大のメリットだと思います(「駐在のデメリット」も参照)。
人生の選択肢を増やすことが、そんなに重要なことなのか?と思われるかもしれませんが、ホント、重要です。
人生のレールの方向は誰かが変えるかもしれない
ところが、いざ大学を出て就職する時、バブル崩壊のあおりで新卒求人倍率は下がり続け、それなりに名のしれた大学でしたが、就職できない同期が続々と出ました。そう、ちょうど就職氷河期が始まったのです。
個人では抗することができない時代の大きな流れ。言いようのない無力感を感じながらの就職活動でした。
就職後も、日本経済の停滞と足並みを合わせるように、事業撤退といった後ろ向きの業務も複数手掛けてきました。この前まで仕事を教えてくれた先輩が職場を去り、膨大な固定資産を処分し、事業譲渡先と交渉を重ねる…。大企業に入れば安泰な時代なんか、もうとっくに終わっていたのです。
こういう経験をしているうちに、誰かが引いたレールに乗って生きるだけなら、いつか誰かが自分が乗っているレールを、自分が望まない方向に変えるかもしれない。それはすごくリスクが高い生き方だと思うようになりました。
駐在は人生の柔軟性や適応力を養う最適の場
で、実は、海外駐在が、その力をつける格好の機会なんです。
受けた教育も、宗教も、文化も習慣も違う人達と生活する駐在期間中は、そのことで頭を悩ませたり苦労することもあります。でも海外駐在を終えた時には、少しだけ今までよりも度胸がついて、新しい扉を今までよりも気軽に開けられる自分になっていることに気づくことでしょう。
でも、会社が自分の人生の幸福を保証してくれるわけでもないのです。
それなら、一生懸命働く代わりに、会社が提供する場を活用して、生きていく力をつけるのは決して間違ったことではありません。会社員というバックボーンがある立場ながら、生きる力を得られること。これが、自分が考える海外駐在のメリットです。
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