駐在員になる方法(今いる会社の中で)

今いる会社で駐在員を目指すためのポイント4つ



ここでは、今いる会社の中で、駐在員を目指す方法・考え方を具体的に記します。

正直、なかなか自分で自分の赴任を決めることはできないから、ローテーションでほぼ間違いなく海外赴任が回ってくる会社でない場合は、自分が「選ばれること」ために、必要と思われる行動をリストアップしてみましょう。

1)海外ポストの確認
2)自分に近い海外ポストに必要な要件の確認
3)上司へのアピール 
4)海外赴任に妥当だと思われる働きぶり

1)海外ポストの確認
まずは、自分がいる部署で海外ポストがあるか、あればどれくらいのキャリアの人材が求められているかを確認。例えば部長職のポストに新入社員が後任になりたいと望んでも無理な話(その部長のアシスタント職のポジション新設を提案するなどのアプローチの方がまだまし)。

基本的には、自分に近い経験年数の人のポストが一番の目標になる。具体的な目標イメージを把握することによって、今の自分とのギャップが確認でき、現状との差を埋めるためにどうしたらいいかが自然と見えてきます。

2)自分に近い海外ポストに必要な要件の確認

若手にありがちですが、「海外に行きたい」という思いが先行しているケースがあります。
思いが強いことはよく理解できても、それだけだと現実的には難しいこともあります。

簡単に言うと、求められているのは「何を赴任先にもたらすことができるのか?という問い対する答え」(あるいは答えがあるだろうと思わせる可能性)の有無だから。
会社によりけりでしょうが、海外の工場に経理部門出向者ポストがあったら、税務知識よりも本社の原価計算や原価低減活動のノウハウを持っている方が現地へのメリットは大きいですよね。

こういう意味で、自分の思いだけを先走らせるのではなく、個人対会社で、GiveTakeの視点をもって自分が赴任先にもたらせる強みを冷静に考える必要があります。

3)上司へのアピール
これらに加えて、上司との面談などを通じて、海外への希望をアピールすることも大切。出向に必要な職歴の仕事に回してもらう配慮が得られるかもしれないし、少なくとも希望を印象づけることができます。

ただ、気を付けないといけないのは、先にも述べたように、海外に行くことが目的になっていないかどうか。常に自分を客観視し、自分が海外に行くことで会社が貢献を期待できる人材になるよう、自分から会社の期待値に近づく努力も必要。

以前挙げた自分のケースは、課長職がついていたポストに、平社員の自分が後任で赴任しており、今回説明した作戦には当てはまらないケースです。

ただ、上司との面談を通じて海外出向の希望を言っていたからこそ、次善の選択肢としてお鉢が回ってきた結果なので、少しは作戦が奏功していたといえます。


 4)海外赴任に妥当だと思われる働きぶり
いくら上司にアピールしても、会社側から海外駐在に相応しいと思ってもらい、候補に認めてもらわなければいけません。

例えば対人コミュニケーションに問題があったり、課題解決力、必要とされる知識に大きな不安がある場合、会社側はそもそも、駐在候補として考えてくれません。



そういった意味では、普段の仕事を、まじめにこなし、少なくとも標準レベルのアウトプットを出して、「こいつなら何とか大丈夫だろう」と思ってもらい、選ばれる人になる必要があります。
そのためにできることに特別なことは無く、目の前にある課題に向き合って解決していく、とか 相手の立場に立って仕事を回していく、とかそういった毎日の標準的なことの積み重ねになります。

いずれにしても、普段からの働きぶり無しには、駐在候補に選ばれることもないでしょう。

 海外駐在員になれなくても決して無駄にはならない

さて、こういった努力は、仮に駐在がかなわないとしても、自分のキャリアデザインを考え、行動することにつながり、長い目で見た時には決して無駄にはなりません

なぜか?

自分の頭で考え、周りに働きかけ、意見を聞き、前に進む、そういったPDCAの訓練であり、来たるチャンスのために気持ちをオープンに準備する、ということはキャリア理論の一つでもあるプランドハップンスタンス理論を地で行っていることだからです。

繰り返しになりますが、駐在のための準備は、駐在の実現成否にかかわらず、人生にとって決して無駄になりません。




さあ、海外赴任が気になる人は、少しずつでも始めてみませんか?



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