チャレンジすることは大切。失敗を恐れない事。最初想定していた成果が得られなくても、次につながるものはきっと得られる。海外で異文化の人と仕事をすることはその積み重ね。
失敗は成功の元
失敗は成功の元。行動を起こさなければ、進歩は得られない。駐在していると、日本側の行動を客観的に見ることができ、他山の石にできるような話にも出会う、例えば海外出張。極めて出張しにくい部署があった。
そこの部長は「成果が出なければ、行った本人が、その責任を問われ、本人の為にならない」という理屈で出張を認めなかった。要は、答えが最初から分かっている出張以外は認めない、と言うこと。確かにその部署は、偉い人のおつき出張か、単なる「説明」が目的の出張しかしていなかった。
海外で仕事をすることは、相互理解が入口
ところが、海外の人、異文化の人と仕事をする、ということはほとんどがお互いが理解しあえる点がどこか、探り当てる事が仕事の入り口になる。相手の考えていることや気持ちをよく理解しなければ、相手へのアプローチや、スムーズに行くために話の持って行き方などはなかなか見つけにくい。
家や自動車、保険など高額な商品を買う時を思い浮かべてほしい。商品もさることながら、セールスマンと合う・合わないで購入を決めていることも少なくないだろう。
これと同じで、相手が自分のことを理解してくれている、相手は信用に足る人物である、という気持ちを相手に持たせることができて初めて、本来の仕事に入っていける。そういったプロセスが必要でないのは、例えば100%出資子会社で相手の人事権まで握っているというような、圧倒的な力関係の強弱がある場合だろう。そうでもなければ、大概の仕事はメールではなかなか前に進まない。
PDCAを回すことが本当の仕事
例えば、利益改善の方策を報告してもらうことが出張の主目的だったとして、いざ出張して会議をしても、現地からの報告で具体性のある内容が十分に得られなかったとしよう。それなら、出張は無意味だったのだろうか。そうではない。なぜそのような結果となってしまったのか要因を調べ・考えることで、対応策の立案につなげ、PDCAを回す。これこそが本当の仕事。
メールでは、相手の雰囲気やニュアンスなど非言語部分の情報は得られにくいが、実際に顔を合わせれば相手の人となりもわかるし、メールよりもはるかに密なコミュニケーションが行える。
それらは全て、次の改善への手掛かりとなり、場合によっては、自分の人となりが相手の気持ちの軟化につながるかもしれないし、ひょっとしたら応援者が得られたり、新しいアプローチの発見につながるかもしれない。
失敗を恐れずに行動を起こすことは得られるものが多くあるものだ。
何もしない事よりもトライアンドエラー
もちろん、変に駐在エリート意識をもって、アクションが上から目線だったり、自己中心的だったり、勝手なものだと良い結果にはつながらないが、何もしないよりはずっと良いし、慎重にトライアンドエラーを繰り返すことで、自分なりの最適解を見つけられるようになる。
幸い、日本人には、それができる強みが備わっていることが多い。簡単に物事をあきらめることなく、粘り強く改善を積み重ねて、物事を良い方向に導いていく。これは、他の国の人達にはなかなか見られない力で、この強みを是非活かしたい。
アクションを起こさなければ次につながらない
話を元に戻すと、こういったアクションを起こすことが、海外駐在を目指す人に肝に銘じていてほしいこと。仕事は相手との信頼関係がベースになる事、そして信頼関係の構築に取り組めば、道は開ける。そのためにも、アクションを起こすことはとても大切、その経験(失敗)の積み重ねが、より良い駐在生活や、駐在員としての資質につながっていくことだろう。
何かに挑戦し、成果が全くないことなんて実は無い。当初思っていた成果ではなくても、次につなげるために得られるものは必ずある。アクションなければ、次につながる知見も得られず、成長も変化も起こらないものだ。駐在を目指す人は、このことはぜひ忘れないでほしい。
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