「駐夫」という選択



女性が海外赴任を目指すのは当たり前なことは以前にこのブログでも触れました。
女性と海外駐在(1) 女性と海外駐在(2)



今回は、少し視点を変えて、駐在する女性の夫、という観点で参考になるものを紹介します。



駐夫(ちゅうおっと)?


皆さん駐夫という単語はご存知でしょうか?

対義語は、駐在員の妻を表す駐妻。そう、駐夫とは「駐在員の夫」のこと。もう少し具体的に言うと、女性(妻)の海外赴任にあたり、夫がついて行っているパターンですね。


日本だと、いまだ夫の転勤に妻がついていく、というパターンが一般的なので、珍しいかもしれません。でも、男性も女性も同じように仕事をするのであれば、今、日本で一般的と考えられているパターンでなければならない理由もありませんよね。

さて、駐夫ってどれだけいるの?という素朴な疑問もありますね。
アメリカで駐夫をされている方の日経DUALの記事によれば、2019年末時点で6大陸、OB含めて30名超という数字が明らかにされています(「NYで主夫&駐夫しながら日本の共働きについて考えた」2019年12月27日記事)。


多いか少ないかの判断は読者にお任せします。

ただ、駐夫という選択肢があり、実際に選択されている方がいる、ということを知っていることは大切。人や家族それぞれの生き方があります。知らなかった選択肢を知ることは、自分が悩んだ時に選ぶ選択肢が一つ増えて、それだけ悩みの解決方法が増えるということだからです。


以下は、実際に、女性配偶者が海外赴任となり、男性が休職制度を活用し、家族で駐在を行っている実例です。まだ、世間的にはそれほど多くはないでしょうが、リアルな駐夫の声が聴けます。


駐夫情報


世の中には、「駐妻」のブログは溢れていますが、駐夫の情報は大変少ないです。女性配偶者の海外赴任が現実問題としてある方は、参考にされてはいかがでしょうか?子育てをされている方も結構おられます。


■アメリカ
ちゅうおっと(駐夫)のアメリカ主夫・育児奮闘記@ニューヨーク・ニュージャージー

政治記者の方で現在休職中。日経DUALにも連載中。


■マレーシア
Double Act 駐夫と宇宙人妻の夫婦ログ
配偶者の方の海外赴任にあわせ、配偶者休職制度を活用。


■ドイツ
「駐夫」のデュッセルドルフ生活!! 〜主夫もやります〜
メーカー出身、会社の休職制度を活用してドイツへ。


■イギリス
英国子育て主夫日記
配偶者の方の英国赴任に合わせ退職、赴任された方のブログ。現在は日本に帰国されています。


■シンガポール
公務員ご出身の方で、休職制度を利用してシンガポールへ。 
https://noahsg.com

■スペイン
退職して、配偶者の方と共にスペインへ赴任。
@Yoshicante1

■ベトナム
19年4月から休職されて東南アジア、ベトナムはハノイで子育て中の駐夫さん。
https://hanoikosodatepapa.hatenablog.com/
@hanoipapa

■ケニア
こちらも、子育て駐夫さん。アフリカ大陸です!
https://note.com/morynote
@satoyon4_




■その他参考記事
時事通信の記事です。
妻の海外赴任に伴い、育休制度を活用して同行された方のストーリー。この方の場合、配偶者の方の契約期間が延長になり育休期間が切れてしまい、配偶者休職制度に活路を見出したものの、当時の経済情勢で会社からNGが出てしまい、最終的には退職の道を選択。



自分達はどうしていきたいか?が大切


自分の場合、たまたま海外赴任前に妻が専業主婦になっていたため、こういう問題には直面しませんでした。

ただ、お互いが働いている場合、それぞれのキャリアプランとも係わる大切な話だし、極めてプライベートな話題。お互いが納得し、家族としても最終的にHappyになる選択をしてほしいと願います。

上にあげた記事から読み取れるのは、所属している会社にある既存の配偶者休職制度を活用してついていくケースと、退職して同行・現地でフリーランスや現地採用の道を見つける、という2つのパターン。



今の時代、キャリアの築き方も単線ではなく、いくつもの選択肢があるので、「今までがそうだから」「周りの人がしているから」という他人に依存した前例踏襲ではなく、「自分達はどうしていきたいか」という視点で考えられてはいかがでしょう。

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